蒋介石よりまずい橘右近(都新聞芸能逸話集)

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蒋介石よりまずい橘右近

この写真は蒋介石ではありません正真正銘の日本人頭はテラ/\に禿てゐますが當年三九歳、東京落語講談協会のレッキとした会員橘右近です、この三十日慰問で第二回の渡支をするのに蒋介石と間違はれたらどうしようと当人ひどく気にしてゐるが、仲間の口の悪いのが、なあに間違はれッこないよ、蒋介石はもう少しいゝ男だ

1941年6月29日号

 戦前・戦時中、日本における悪役の代表と言えば蒋介石であった。日中戦争の敵国指導者であり、「満州国や中国在留邦人を攻撃する輩」とプロバガンダを受け、一身にヘイトを受けた。

 戦前の新聞を見ると、蒋介石は悪役・悪の独裁者という形で取り上げられている。まさか日本軍の方がもっとひどい有様であったとは誰も予想だにしなかった事だろう。

 橘右近は若禿で有名で30代にして既にツルツル、ついたあだ名が「坊主」なのだから立派なものである。まだ戦争が始まらない頃は日本兵や蒋介石の顔真似をして受けていたという。

 戦後は寄席文字「橘流」の家元として矍鑠として活躍する一方で、研究者としても知られた。如何にも古風な大先生という感じであったというが、若き日はこんなヤンチャな所があったわけ。

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