浪曲を彩った人々
かつて、流行歌と演芸の王者であった浪曲。
雲右衛門、奈良丸、虎造、瓢右衛門――演劇や映画、小説のタネとして残る一方で、相当の実力を持ちながら、諸般の事情であまり記憶に残らなかった芸人たちもいます。
男女混合関係なく、「アイウエオ順」でリストアップいたしました。
あの部
東家宗家になった秋津島雄鳳
関西の天才少女・旭市子
講談上がりの旭堂麟生
琴入り浪曲・東天晴・天紅
人格者・東家愛楽
僧侶の息子・東家燕州
鉄道省官僚から浪曲師・東家燕太夫(二代目)
楽燕門下きっての海外通・東家燕遊
伴奏入り浪曲の東家鶴燕
節真似上手の東家小燕
戦死をした東家小三楽
二代目楽遊の弟・東家小雀
ウイウイ節の東家小楽燕
弟は辛いよ・東家小楽遊
楽燕の親類?東家左楽燕
三代目楽遊の東家左楽遊
四代目楽遊候補だった東家左楽遊(二代目)
瞼の母の東家三燕
雲月候補から東家へ・東家三楽(二代目)
関東大震災で死んだという東家楽右衛門
界隈きっての大巨漢・東家楽鴈
寿々木亭から東家へ・東家楽楓
御大・東家楽遊(初代)
勤皇美談『小松嵐』の東家楽遊(二代目)
出雲大社一等督事宮川中納言豊国・姉川左近
浮かれ節の名人・姉川好丸
鼈甲斎虎丸の妹分・天野照子
い・う・えの部
節真似の市場亭鯉造
織物問屋の社長となった一府亭南昇
ニコニコ浪曲の一風亭柳雪
五色軍談の伊藤高麗右衛門
バスの車掌から浪曲師へ・上村五郎
盲目の芸豪・浮世亭雲心坊
梅中軒鶯童を私淑した梅乃井鶯
或る夜の美談・江戸川浪六
お・かの部
怪談浪曲の長老・近江源氏丸
高学歴スポーツ選手の浪曲師・大浦一朗
琴入り浪曲の大蔵雲
被爆からの奇跡の生還・大隅輝子
風呂屋の浪曲師・岡本梅寿軒(初代)
探偵浪曲の岡本梅寿軒(二代目)
タヌキの岡本鶴円
フラフラ節の岡本玉治
大阪浪曲の親玉・岡本鶴治
浪曲学校卒業生・落合繁
春日井梅鶯の名付け親・春日井梅吉
研究会出身の春日井枝女太
春日井派の統領・春日井文之助(二代目)
銘仙の如し・春日亭清吉
片づけ上手の春日亭清嬌
きの部
お相撲贔屓の木村重浦
木村派宗家・木村重勝
人力車夫出身の木村重治
ピストル強盗清水定吉・木村重正(初代)
生き別れた妹を探して……木村重行
爆音の木村忠衛(初代)
木村派の女流浪曲家・木村年子
ボロ忠の木村友忠
野球狂・木村友信
節真似の名人・木村富士衛
大正時代のアイドル・京山愛子
京山の大幹部・京山円吉
夭折の麒麟児・京山円州
京山小圓の番頭・京山円遊
京山一門の幸運児・京山大多福
実録物の京山嘉一
京山一門中興の祖・京山恭安斎(二代目)
イライラの芸豪・京山恭一
ズボラの達人・京山恭爲
無一文からの成り上がり・京山吾一
浪曲界の円朝・京山幸玉
アンガラ節の京山幸枝(初代)
名門三代・京山小円(三代目)
浪曲の女王を支えた京山小吾一
在米四十年の浪曲師・京山小為
有力実業家となった京山斎一
ハワイ生まれの二世浪曲師・京山貞奴
義理堅い男・京山敷島
浪界新派無敵の京山水月
妙国寺事件の名手・京山雪洲
関西風江戸前浪曲・京山大教
新作浪曲の巨匠・京山呑風
鼈甲斎ひさごの父・京山始メ
日露戦争美談の京山春駒
宮川松安の賢弟・京山春駒(二代目)
雲右衛門の食客・京山福右衛門
皮肉な達人・京山福圓
三友会幹部・京山福造
夭折したという京山文斎
生蕃呼ばわりされた京山光右衛門
京山恭安斎の息子・京山光丸
く・こ・さの部
美人浪曲師・雲井式部
ジャーナリスト浪曲師・雲井不如帰
探偵読みの雲井雷太郎
不思議な芸名の蛟龍斎青雲
酒と破滅と天才肌・小金井太郎
春野百合子の師匠・小雀春光斎
中京浪曲界の幹部・酒井金時
独流の名花・桜武子
し・すの部
元は役者の敷島大蔵
幇間になった敷島武蔵
独立独歩の式部佐代子
浪曲界の出版王・島津三蔵
九州浪曲界の長老・春光斎柳風
朝倉文夫推薦の天才少女・末廣玉士
事故死を遂げた名人・末廣友若
末廣亭清風の息子・末廣亭小清風
興行師になった末廣亭小辰丸(三代目)
新宿末廣亭の生みの親・末廣亭清風(初代)
関西へ行った末廣亭清風(三代目)
インテリ浪曲・末廣亭辰丸(二代目)
元祖女流浪曲大家・菅原千鳥
ハワイ・アメリカ放浪の鈴木南慶
天才少女を持った親・鈴木蓉峰
若旦那から浪花節へ・寿々木亭越造
寿々木一門の新鋭・寿々木富士若
寿々木一門の源流・寿々木亭米造(初代)
寿々木米若の育ての親・寿々木亭米造(二代目)
寿々木宗家を継いだ寿々木米造(三代目)
新潟出身の努力家・寿々木米春
節真似タレントの隅田梅若
せ・たの部
女流の芸豪・摂津弁天
木挽き職人から人気浪曲師へ・千里庵出雲
浪曲界の野口英世・大洋州呑海
茶人・平喜一女
竹川一家の嫡男・竹川馬生
麒麟児・橘雲平
興行師から浪曲師に・玉川勝太夫
玉川の源流・玉川勝太郎(初代)
アメリカ帰りの浪曲弁士・玉川鶴太郎
ち・つ・ての部
大和軍歌宗家のちぬの浦孤舟
浪曲物語の筑波雲
エリート社員出身・津田清美
元は相撲の行司役・妻川歌燕
相撲の「若松」・妻川小勇
歌燕の弟・妻川小勇(二代目)
妻川家の跡取り娘・妻川君代
悲劇の名人・天光軒満月(初代)
僧侶になった浪曲師・天光軒満月(二代目)
早熟の天才・天中軒雲月(初代)
教師から浪曲師へ・天中軒雲月女
浪曲師三代・天中軒秀峰
美貌美声の天中軒月子(初代)
二代目雲月になり損ねた天中軒宝月
侠客傳の天龍軒大洲
との部
奇人・桃雲閣呑風
襲名披露はした雲右衛門・桃中軒雲州
花魁の如し・桃中軒薄雲太夫
男勝りの桃中軒女雲右衛門
川上音二郎の門下生出身・桃中軒香川入道
雲右衛門の弟・桃中軒風右衛門(初代)
朝鮮半島だけの二代目・桃中軒雲右衛門武力
アメリカ帰りの自称二代目・桃中軒雲太郎
花の命は短くて・桃中軒雲奴
女剣劇不二洋子の父・桃中軒雲若
大陸浪人の弟・桃中軒小雲
一時は雲右衛門の後継者・桃中軒繁右衛門
アメリカに渡った・桃中軒團菊
雲右衛門養子・桃中軒巴右衛門
ちょんまげとアメリカ・桃中軒浪右衛門
壮士出身の自称二代目・桃中軒白雲
巨漢・桃中軒星右衛門
雲右衛門番頭の倅・桃中軒峰右衛門
雲右衛門と如雲に仕えた桃中軒村雲
当世風美人・桃中軒桃子
宮崎滔天の息子・桃中軒夢之助
雲右衛門の息子・西岡稲太郎(二代目桃中軒夢之助)
ハワイ帰りの東照軒為右衛門
滑稽読みの東洋軒雷右衛門
な・に・のの部
関西浪曲界の取締役・中川伊勢吉(四代目)
ガマグチと怪談浪曲・中川海老蔵
関西浪曲界の古老・浪花一右衛門
浪花歌笑の父・浪花吉右衛門
怪談浪曲の浪華綱右衛門
片腕の浪華蓉峰(初代)
古書展の如き浪花節・浪花亭愛吉
狂気の果て・浪花亭愛昇
夭折した新生の星・浪花亭浅造
雷門助六の父・浪花亭駒右衛門
夭折の麒麟児・浪花亭駒造
台湾勤務の巡査から浪曲へ・浪花亭偲
二代目駒吉を継いだが――浪花亭綱吉
情死し損ねた浪花亭綱子
関東節の古顔・浪花亭奴(三代目)
盲目の名人・浪花家小虎丸
妖艶たる浪花家虎筆
独立独歩の天狗・浪花家辰丸(三代目)
風雲児・日本菊子
自称三代目雲右衛門・野口洋々
廣澤虎造の義母・呑気家綾好
は・ひの部
新物読みの長谷川梅雄
真山一門の流祖・華井新
反骨児・英紅天
宮崎滔天の秘書・早川燕国
早川一門の売れっ子・早川燕平(三代目)
ハイカラ趣味の早川辰燕(二代目)
長老・早川天玉(辰燕)
文芸浪曲と名委員長・林伯猿
中京浪曲の雄・原雷右衛門(初代)
三味線の名人・原雷右衛門(二代目)
広沢虎造の義父・美弘舎東盛
ケレン浪曲の完成者・日吉川秋水(初代)
品行方正な律義者・日吉川貞水
日吉川秋水の義弟・日吉川柳水
三羽烏の広沢菊一文字
引退・復活を繰り返す広沢菊路
大阪浪曲の大看板・廣澤菊春(初代)
落語浪曲と稀代の才人・廣澤菊春(二代目)
広沢虎吉候補・広沢菊水(二代目)
浅川三八の養子・広沢虎月
寄席打ちの名人・廣澤晴海
名古屋興行界の顔役・広沢當昇(二代目)
広沢瓢右衛門の兄・広沢當昇(三代目)
最長老・廣澤虎吉(三代目)
広沢宗家四代目・広沢虎吉(四代目)
天才少女から幹部へ・広沢夏菊
ふ・へ・ほの部
奇人変人名番頭?・富士呑海
日露戦争帰りの富士入道
名人とハンセン病の苦悩・藤川友春(初代)
原鶴燕から鼈甲斎へ・鼈甲斎右虎丸
浪曲物真似吹込み・鼈甲斎雲龍
二代目虎丸の息子・鼈甲斎鶴丈
三代目虎丸の秘蔵弟子・鼈甲斎吉右衛門
播磨家から鼈甲斎へ・鼈甲斎左虎丸
中京節の立役者・鼈甲斎虎吉(初代)
鼈甲斎の開祖・鼈甲斎虎丸(初代)
鼈甲斎の立役者・鼈甲斎虎丸(二代目)
名人・鼈甲斎虎丸(三代目)
柳家小半治の父親?鼈甲斎虎好
サンフランシスコの名物男・北都斎謙遊
アイヌ出身の北海喜代楽
インテリ浪曲と浪曲台本の祖・本多燕左衛門
ま・みの部
サラブレッド・前田節子
ドンドン節の三河家円車(初代)
記憶力抜群の三河家円車(二代目)
悪声と寄席読み名人・港家華柳丸
美声で鳴らした港家小柳(四代目)
酒と薬と堺正章・港家小柳丸
大看板・港家扇蝶
港家宗家・港家大夢
名人の兄と二人三脚・港家柳子
小柳丸の師匠・港家柳蝶
受けた情けを芸名に・三升家一俵
渡米した三升家村雲
大成直前の夭折・宮川右近
声楽家も舌を巻く美声・宮川左近(三代目)
天才浪曲少年・宮川左近坊
女流花形・宮川女左近
江戸以来の名門・都京徳(三代目)
大阪浪曲の大御所・都家三勝(初代)
上方落語と意外な関係・都家三勝(二代目)
む・も・やの部
旅に病んで・武蔵家嘉市
浮かれ節から浪花節へ・武蔵家嘉市(二代目)
吉本の花形・桃川天声
ミハルと読んでほしかった森三陽
浪花節の源流・八木亭清歌
信州の快男子・山川八道
よの部
肺病で夭折した吉川花蝶
むにゃむにゃ節の文芸浪曲・吉川小虎丸
四谷怪談の吉川島龍
関西節から関東節へ・吉川清之助
名古屋浪曲界の雄・吉川善確
彫師から浪曲の大看板・吉川亭虎吉
余芸多彩の吉田伊左衛門
浮かれ節の名残・吉田常廣
関東大震災で死んだ吉田虎右衛門
関東大震災の悲劇・吉田久菊
弟の足を切った吉田久丸(二代目)
天才児・吉田美芳
中毒死をした期待の星・吉田奈良右衛門
三代目の名後見・吉田奈良右衛門(二代目)
浪曲、漫才、流転の人・吉田奈良夫
浪曲式活動弁士・吉田奈良勝
美貌・美声の吉田奈良千代
大和之丞の高弟・吉田奈良友
二代目春野百合子の指南役・吉田奈良英
女流浪曲界の元老・吉田奈良女
吉田大和之丞の孫娘・吉田奈良丸嬢
奈良丸の妹・吉田元女
水戸黄門一本槍・吉田若春
原爆投下で亡くなった吉野百合子
新講談のわかの浦孤舟